上司のパワハラがつらい!パワハラの定義を知り正しく対処する方法

上司からのパワハラは、本当につらいものです。

パワハラが原因で仕事が嫌になり、やりがいや充実感を得られない人もいます。

また、自分が上司からパワハラを受けていると判断できず、自分だけで悩んでしまっている人もいるでしょう。

この記事ではパワハラの定義を知り、正しく対処する方法をご説明します。

 

パワハラとは?パワハラの定義

上司に怒られたり注意されることは、すべてパワハラといえるのでしょうか。

対処方法を考える前に、パワハラとはなにかを知り正しく対処することが必要です。

ここでは、パワハラの定義について解説します。

 

パワハラとはどういうものなのか

パワハラとは和製英語「power harassment」の略語で、2001年に生まれた歴史の浅い言葉です。

2007年にパワハラが原因でうつ病となり自殺した会社員に対し、初めて労災認定をする判決が下りました。

判例はありますが2019年8月現在、パワハラ自体を罰したり規制する法律はありません。

しかし、2020年4月から企業におけるパワハラ防止処置を義務付ける「パワハラ防止法」が施行される予定です。

日本で初めて、パワハラ関連が法制化される見通しです。

 

定義は立場を利用した嫌がらせ

パワハラの定義は、はっきりと定められていません。

しかし、過去の判例を見直すと、パワハラに該当する事例が見えてきます。

判例でパワハラの定義とされたのは、職場での優位的な立場を利用した継続的な嫌がらせなどによって、精神的な負担を受けたときに成立するとされています。

また、職務上の優位的な立場を利用し、業務の適正な範囲を超えた精神や身体的な苦痛を与える行為も、パワハラの定義だとされているケースがあります。

具体的にどのような苦痛を受けることが、パワハラとなる行為に該当するのか、次で特徴を説明します。

 

具体的な行為は?パワハラの特徴


自分が上司から受けている行為は、パワハラなのかと気になっている人も多いのではないでしょうか。

ここでは、具体的にどのようなケースがパワハラに該当するのかをご紹介します。

 

上司からの身体的な攻撃

上司から殴られたり蹴られたりと、身体的な攻撃を受ける場合です。

気に入らないなどの理由で暴行を加えることは、ただの暴力で勿論パワハラに該当します。

仕事の流れで「つい、熱くなってしまったから」などの理由でも、暴力行為はパワハラとされるケースがほとんどです。

たとえば、仕事を教えていた上司が、何度教えても仕事を覚えない部下に対して、つい「肩を叩いてしまった」という行為も、パワハラと見なされる可能性は十分に考えられます。

 

上司から精神的な苦痛を伴う攻撃

上司が部下に対して、人格を否定するような発言をすることです。

また、威圧的な態度で接することを繰り返すのも、部下へ精神的な苦痛を伴わせることにつながります。

たとえば、ほかの社員がいる前で「お前は使えないやつだな」や「給料返せ、貰い過ぎだ」などの暴言はパワハラに該当します。

そして、威圧的な態度で部下を脅す行為も、パワハラとされるケースがあります。

 

上司主導による職場での仲間外れ

上司が主導して職場で仲間外れにしたり、仕事をやらせない行為はパワハラといえます。

上司が職場の社員たち、特定の社員を無視するように促すことも同じです。

また、会議に出席させない、会社の連絡事項を教えない場合もパワハラとなる可能性があります。

 

苦痛を伴うような過酷な労働

部下に対して、長期間に渡り心身共に苦痛を伴う労働を課す行為は、パワハラに該当する場合があります。

たとえば、仕事に関連性がない作業を与えることや、達成不可能なノルマを与えて心身共に追い込むような行為です。

また、現状と比べて経験や知識が不足している難易度の高い業務に就かせる行為、仕事量が多いため休日出勤を強いられる場合も、パワハラとなる可能性があります。

 

部下を退職させる目的の行為

上司が部下に対して、故意に仕事を与えなかったり簡単な仕事だけを与えることで、自主退職に追い込む行為はパワハラとなる可能性があります。

今まで通常業務を担当していた社員が、事務所内のコピーや雑用の仕事しか与えられない場合などです。

これらの行為に本人が不当な扱いを受けていると感じるなら、パワハラとなる可能性があります。

 

立場を利用した個人への執着

上司という立場を利用して、プライベートを監視したり聞いたりすることもパワハラの可能性があります。

さらに、上司と部下の関係が異性である場合は、ストーカーやセクハラなどに発展する可能性が懸念される行為です。

業務時間外で個人に対してメールやSNSでの連絡も、内容次第ではパワハラに該当します。

また、彼氏や彼女、夫や妻との関係を聞き出だす行為、仕事終わりなどに執拗に飲みに誘うことも、パワハラとなる場合があります。

しかし、会社内で起きた出来事でも、パワハラに該当しない場合があります。次は、パワハラに該当しない行為をご紹介します。

 

パワハラに該当しない行為


上司からされて嫌だと感じることは、人それぞれ違います。

パワハラは人により納得できないことや、許容範囲が違うために線引きが難しい場合があります。

ここでは、パワハラに該当しない可能性がある行為をご紹介します。

 

上の立場ではない同僚との問題

同じ会社の社員で同僚とのケンカなどは、暴力や暴言があってもパワハラになりません。

たとえば、仲の良い同僚と昼休みにケンカになり、暴力や暴言を与えたり受けたりしてもパワハラには該当しません。

同僚とのケンカは、上司などの優位的な立場によって行われた暴力や暴言とはいえないためです。

 

問題の原因が自分である場合

上司から強く注意されたからといって、すべてがパワハラと考えてはいけません。

たとえば、社会人としてのマナーや、会社で決められた規定や規則を守らない部下がいるとします。

これに、何度も注意しているのに改善しないことに対して、上司が強くの注意する行為はパワハラとはいえません。

改善する努力が見られない部下を強く注意する行為は、業務の適正な範囲を超えた苦痛を与える行為には該当しません。

 

明確な理由があっての行為

難しいと思われる経験や知識のない業務に就かせることも、部下の成長を目的としているならパワハラとはいえません。

そして、仲間外れのような、自分だけ職場以外の場所で仕事をさせられることも、研修や教育目的なら違法な行為ではありません。

また、経営上の問題で通常の業務が少ない場合、簡単な仕事しか与えられない状況となるのでパワハラではありません。

プライベートの話を聞くことも、社員の生活環境に配慮する目的なら問題にはなりません。

しかし、理由さえあればパワハラと認められないのでは、嫌なことに対して我慢することしかできません。

次では、上司からのパワハラと感じる行為に対しての対処法をご紹介します。

 

パワハラへの対処方法と注意点


自分がパワハラを受けていると感じているなら、その状況から抜け出したいのは当然です。

しかし、パワハラは状況によっては認められないという性質のあるものです。

そのため、上司からの嫌がらせへの対処方法や、行為の証拠を残しておきパワハラを認めさせる準備を考えている人もいます。

ここでは、パワハラ行為の特徴に合わせた対処方法と、注意するべきことをご紹介します。

 

暴力に対する対処と注意点

上司から暴力を受けた場合は、行為を受けた日時や状況をメモして記録を残しましょう。

細かく記録することで、いつ暴力を受けたのかや回数、頻度なども残すことができます。長期間に渡っての暴力などは、パワハラと認められることが多いのです。

また、暴力によってケガをしたなら、患部を撮影しておいたり、病院へ通った記録を残したりしておくことも証拠になります。

しかし、対処方法として避けるべきことは、暴力に対して暴力でやり返すことです。会社側も、上司と部下のケンカだとして処理してしまう可能性もあるので注意しましょう。

 

暴言に対する対処と注意点

酷い暴言に対しても、記録を残しましょう。

メモを残すことや、可能な状況であるならボイスレコーダーなどで音源を残しておくのも効果的です。

メモや音源を会社側に提示しパワハラの現状を報告することで、上司を離れた職場に異動させたり、自分が異動するなどの処置が下される場合があります。

また、我慢できるなら、上司の暴言を無視をするという方法もあります。

しかし、無視をすると、さらに逆上し暴言が酷くなるケースも多いので注意しましょう。

 

仲間外れに対する対処と注意点

職場全体から無視されているのではと気になるなら、上司が不在のときに同僚へ話し掛けるなどして確認してみましょう。

上司との関係が悪いときは、自分が勝手に無視されていると思い込んでいる可能性もあります。

もし、職場全体が完全に無視をしている場合は、人事部などに相談するべきです。

集団で無視をする行為は、業務にも悪影響が出るため会社にとっても大きな問題です。

しかし、無視されていると感じたからといって、暴力や暴言で訴えるのは避けるようにしましょう。

 

過剰な仕事量への対処と注意点

上司が故意に、自分だけへ過剰な仕事量を与えていると感じるなら、人事などに相談することで配慮される場合もあります。

また、上司の方針で残業代が支払われないならば、会社に交渉するべきです。

労基署に相談する方法も考えられますが、まずは自分で会社に「残業代を払わない理由」や、「上司の方針(残業代は払わない)は会社の考えと一致するのか」を確認する必要があります。

会社に訴えることで、残業代を正しく支払ってくれるようになるケースもあります。

パワハラの判断が難しいなら、まず他の上司へ聞いてみるか、最終的には会社に相談するべきです。

最終最後、会社に訴えかけた結果、何も変わらないのであれば退職を本格的に考えるべきです。

 

過小な仕事量への対処と注意点

上司が明らかに、自分の仕事量を減らし簡単な仕事だけを与えるなら、人事部などに相談して改善してもらいましょう。

また、会社の考えとして、自主退職を促しているケースがあるので注意が必要です。

会社の考えで自主退職に追い込む意図が見られるなら、労基署などに相談する方法もあります。

しかし、外部に相談して会社に残れたとしても、仕事がやりやすい環境とはいえません。

今後の人生を考慮し、転職を検討してみるのも選択肢のひとつです。

 

プライベート問題の対処と注意点

プライベートに踏み込まれることは、セクハラやストーカー行為につながりやすく、自分だけで考えず人事部などに相談することが重要です。

自分で直接上司と話し合いなどで解決しようとすると、逆上され危険な場合もあるので注意が必要です。

どんなことを聞かれたのかや、されたのかなどを記録に取り、人事部などに相談しましょう。

解決が見込めないのなら、会社を退職し転職することも検討すべきです。

 

退職!我慢より変えるという対処

パワハラは被害を受けているのに、証明することや改善されることが難しい性質があります。

そのため、パワハラが原因で仕事が嫌になってしまった会社で我慢して働き続けるよりも、退職したほうが今後の人生を前向きにできる場合もあります。

次に、退職の準備についてご紹介します。

 

環境を変える!退職する流れ


パワハラが原因で、仕事が嫌になった場合は、会社を辞めたくなる人もいます。

パワハラに耐えることも選択肢のひとつですが、退職で職場環境を変えることがスキルアップにもつながる可能性があります。

ここでは、退職までの流れを簡単に解説します。

 

家族などの周囲を説得する

既婚者なら家族を説得する必要があります。

また、若い会社員では両親に心配を掛けないように、説明する場合もあるでしょう。

ここで注意したいのが、会社が嫌だからや、やる気が起きないなどのネガティブな退職理由を伝えないことです。

ネガティブな退職理由は家族を不安にしたり、心配を掛けるだけになります。

家族に説明をするときは、「やりたいことがある」などの、ポジティブな意見を伝える必要があります。

 

会社へ退職の意思を伝える

退職の意思を最初に伝える相手は、一般的には直属の上司です。

しかし、直属の上司がパワハラをする上司であった場合、退職の話を受け入れてくれない場合も考えられます。

直属の上司が無理ならば、さらに上の上司などに相談するべきです。

場所や時間の調整などが難しいなら、まずメールなどで相談内容を伝えて判断を待ちましょう。

退職を伝えるときに、パワハラが改善されるなら会社に残りたいと考えているなら、相談することで環境が改善する可能性もあります。

会社が嫌になり退職の意思が強いならば、前向きな退職理由を伝えて円満に退職するべきです。

しかし、会社全体が退職を許さない場合もあります。

次に、会社を辞められないときの対処法をご紹介します。

 

会社が退職に応じないときの対処法


会社に退職の意思を伝えても、退職に応じてくれない場合があります。

パワハラをする上司では、話すら聞いてくれないのは考えられることです。

ここでは、退職に応じてくれなかったときの対処法をご紹介します。

 

弁護士へ依頼する

費用は発生しますが、弁護士に依頼することで退職が可能です。

相談だけなら無料という場合もあるので、不明点が多いなら相談後に依頼することもできます。

退職金や残業代の未払い、パワハラによる慰謝料請求なども対応可能です。

また、退職時に過去の出来事が原因のトラブルにも対応してくれます。

退職はしたいが、お金やハラスメントなどの問題を解決したいなら、弁護士に依頼すれば心強いです。

 

退職代行サービスを活用する

弁護士に依頼するよりも、安い料金で利用できる民間のサービスです。

その名の通り、自分の退職を代行で手続きしてくれます。

また、退職を伝えられない人に代わり、会社に退職を伝えてくれるのも特徴です。

会社間で残業代未払いなど、お金の問題はなく、ただ辞めさせてくれないという理由で悩んでいるなら、退職代行サービスの利用するメリットはあります。

このように、退職させてくれない会社への対処方法はいくつかあります。

しかし、会社を辞めるなら、転職先を探しておく必要があります。

次に、転職先を探す方法をご紹介します。

 

上手に転職先を決める方法


退職するなら、新しい職場を探す必要があります。

しかし、転職するにしても年収が低くなることは避けたいのは当然です。

ここでは、年収や待遇、勤務地などから自分に合った転職先を探せるサービスをご紹介します。

 

転職サイトを活用する

転職サイトは、無料で利用できるサービスがほとんどです。

企業の求人情報のほかにも、クチコミや体験談などの情報も見ることができます。

また、職種や勤務地、年齢や経歴などによって企業を検索でき、企業が提示している条件を確認できるので、自分にマッチしそうな職場を探すことが可能です。

 

転職のイベントなどに参加する

転職のイベントなども、無料で参加できる場合がほとんどです。

転職フェアやイベントは、全国各地で開催されています。

参加するメリットは企業の担当者から直接、会社の説明を聞けたり、質問できることです。

また、事前登録を済ますことで、イベント当日にスカウトサービスなどが受けられるイベントがあるので、効率良く転職活動が行えます。

 

転職エージェントを利用する

カウンセリングを受けることで、アドバイザーが自分の経歴や職歴に合った仕事を判断してくれます。

そして、条件の合う仕事ができる会社と引き合わせてくれるのが転職エージェントの特徴です。

また、紹介だけでなく面接マナーや練習なども、内定が出るまでサポートしてくれます。

そして、自分の希望する条件を企業と交渉してくれるなど、幅広いサポートを受けることが可能です。

これらの手厚いサービスが、無料で利用することができます。

 

まとめ

  • パワハラが、日本で初めて法制化される動きがある(2020年4月)
  • パワハラは、上司などの立場を利用した部下への嫌がらせ
  • パワハラは、暴力や暴言、精神的な苦痛を感じさせる行為
  • パワハラにならないケースは、同僚との問題、自分に問題がある、明確な理由がある、などの場合
  • パワハラに対処するには、基本的に記録を残し相談すること
  • パワハラが解決されないなら、我慢よりも退職を考えることも選択肢のひとつ
  • 退職の流れは、家族を説得し会社に退職の意思を伝えること
  • 会社が退職を受け入れないなら、弁護士や退職代行サービスの利用を検討する
  • 退職するなら転職サービスを積極的に活用して、上手に転職するべき

上司からのパワハラは、会社に相談して改善してもらう方法もありますが、相談してもパワハラだと認められない場合があります。

パワハラを感じる環境で我慢して働き続けるよりも、前向きな気持ちで転職してみるのも選択肢のひとつです。

転職をサポートするサービスも充実しているので、スキルアップも兼ねた転職を検討してみてください。

 

参考サイト

https://ja.wikipedia.org/wiki/パワーハラスメント

https://www.soumunomori.com/column/article/atc-30427/

https://news.yahoo.co.jp/byline/sasakiryo/20190620-00130804/

https://www.mhlw.go.jp/content/11909500/000366276.pdf

https://www.mhlw.go.jp/content/11909500/000366276.pdf

https://www.mhlw.go.jp/content/11909500/000366276.pdf

https://best-legal.jp/retirement-agency-12523

https://roudou-pro.com/columns/209/

https://biz-note.jp/what-is-job-change-fair/