転職は準備が大事!初めてでも失敗しない転職準備完全マニュアル

転職が成功するかどうかは、事前の準備で決まると言っても過言ではありません。でも初めての転職活動は不安が大きく、分からないことだらけです。そこで本記事では初めてでも失敗することなく、スムーズに転職活動を進めるための事前準備について紹介していきます。転職活動に必ず必要となる準備や想定されるスケジュールなどの情報を先に仕入れ、ライバルたちより1歩リードして転職活動を始めましょう。
目次
転職の鍵は準備!何から始める?
転職をスムーズに成功に導くために必要なことは、十分な事前準備です。でも初めての転職活動だと、何から手をつければよいのか分からないことも多いでしょう。
転職を考えたときに最初にするべき具体的な行動は、キャリアの棚卸し、つまりこれまでの職務経歴の振り返りと自己分析です。これさえしておけば履歴書も職務経歴書もスムーズに作成できるでしょう。
キャリアの棚卸しと書類作成について、具体的な内容を見ていきましょう。
まずはキャリアの棚卸しから
転職活動で最初にやらなければならないことは、キャリアの棚卸しです。自分のこれまでの社会人経験の中で何を実績として残せたのか、どのような点が強みであり転職後に活かしていけるのかなどの自己分析をおこないます。
自分のキャリアの強みをしっかりと理解し、アピールポイントをクリアにすることにより転職の目的や転職をする業界、業種などもより照準が定まってくることでしょう。中途採用において多くの企業が求めることは即戦力です。面接などで自分自身の「売り」をアピールし、即戦力となりうる人材であることを分かってもらうために、まずはしっかりとこれまでの経験を振り返り、分析をするところから始めましょう。
履歴書と職務経歴書、両方必要?
キャリアの棚卸しをし自分自身のアピールポイントを把握したら、具体的な必要書類を作成しましょう。転職活動で必要な書類は「履歴書」だけではなく、「職務経歴書」も合わせた両方であることが一般的です。
履歴書は新卒の就職活動のときに何枚も書いた覚えがあるかもしれません。では職務経歴書とはどういうものなのでしょうか。簡単に違いを説明すると、履歴書が応募者の本人確認および人事的な情報であるのに対し、職務経歴書は中途採用試験の書類選考に使用される情報です。
職務経歴書には応募者のキャリアや実績、志望動機などが記載され、面談の前に自分自身をアピールするための最も重要な書類となります。転職の準備で重要な自己分析は、この職務経歴書を作成するときにまず活かされます。
中途採用とはいえ応募者は自分だけではないでしょう。まずは書類で振り落とされないように、もしくはこの人に会ってみたいと思ってもらうために、職務経歴書を魅力的に作成する必要があるのです。
転職に必要な準備期間は?
転職活動は「事前準備」から始まり、「情報収集」、「応募」、そして「内定 / 退職」の大きく4ステップとなります。4ステップを合わせたトータルの転職活動期間は3か月から半年が平均値です。しかしこれはあくまで平均のため、もっと早くに決まる人もいれば半年以上かかっても転職先が決まらないという人ももちろんいます。
転職をしたいと考え始めると、今すぐにでも新しい会社へ転職したいと思うかもしれません。しかしすべての転職活動がトントン拍子にうまくいくとは限りません。転職を考え始めてから最終的に新しい会社へ転職に到るまでの、具体的な想定スケジュールを把握しておきましょう。
転職活動の標準的スケジュール
転職活動で想定される標準的なスケジュールは、こちらのようなイメージです。
事前準備→ | →情報収集→ | →応募→ | →内定/退職 |
キャリアの棚卸し
書類作成 |
求人情報の収集
エージェント面談 |
書類提出
選考 面接 |
退職準備
引き継ぎ 有休消化 |
1〜2週間 | 1〜2週間 | 1〜3か月以上 | 1か月 |
事前準備や情報収集、内定から退職までの期間はある程度予測できますが、応募から内定を得るまでの期間は短くて1か月、長ければ何か月かかるか分かりません。上記はあくまで標準的かつ理想的なスケジュールとなるので、もっと長くかかったからといって過度に心配する必要はありません。
3か月〜半年程度が平均
一般的には準備や引き継ぎなどの想定できる期間と応募から内定までの予想がつかない期間を合わせても、転職活動期間は3か月〜半年程度が平均と言われています。
企業が中途採用をおこなう理由は主に欠員補充や事業の拡大などなるため、企業側が望む経歴や条件がそろっている人材をピンポイントで探していることが多くなります。そのため転職活動は自己分析を行なった上で、自分と企業の需要と供給がフィットするところに狙いを定める必要があるのです。
逆に見当違いな業界や職種に応募したり、キャリアやスキルに見合っていない希望条件を出していると、転職活動が長引くこととなってしまいます。
転職に必要な資格やスキルとは?
転職に必要な資格やスキルは中途採用をおこなう企業によって、多種多様です。これさえ持っていれば転職が有利になるというような、絶対的な資格やスキルはありません。
転職をするにあたり、人に誇れるような資格を持っていないと採用してもらえないのでは、と不安に思っていませんか? 資格やスキルは転職の際に実際どのように有利に働くのかを考えてみましょう。
資格よりもスキルや経験
転職活動において、この資格さえあれば絶対に転職がうまくいく、という資格はありません。たとえ転職活動のために学校へ行って資格を取ったとしても、実務の実績がないと、転職活動の助けにはあまりならないでしょう。企業が欲しているのは資格よりも明日からすぐに使える実務上のスキルです。
中途採用において確実に言えることは、企業が求めているのは将来性ではなく即戦力であるということです。資格をどれだけ持っているかではなく、すぐに使えるスキルや経験をアピールすることが必要なのです。
自分がこれまで経験してきた実績によって、転職先の企業にどのように役に立てるのかということを強調することがとても大切なポイントです。資格に関しては、「スキルや経験があり、その上でもちろん資格もあります」というくらいの立ち位置として考えておいたほうがよいでしょう。
未経験からなら資格を武器に
転職活動では、形だけの資格よりも実務経験が優先されます。しかし、もし未経験からまったく違う業界、業種などに転職を考えているのであれば、資格が助けになることもあるでしょう。なによりも新しい分野に転職するために勉強し資格まで取ったという熱意を、企業側に大いにアピールできるはずです。
在籍しながらの転職活動はアリ?
転職活動は労働者の権利です。会社への義理を通すために会社を先に辞めてから転職活動を始めるということは、考えなくてもまったく問題ありません。
転職をしたいと考えているということは、今の会社に何かしらの不満や不安があるのでしょう。でも今までお世話になった会社に隠れて転職活動することは、気持ちの面で申し訳なく感じてしまうかもしれません。しかしその必要はないのです。
では在籍しながらの転職活動と、退職してからの転職活動は、どちらが自分にとって有利なのでしょうか。それぞれのメリットとデメリットを見ていきましょう。
在籍中に転職活動するメリットとデメリット
某大手転職エージェントの調査によれば、6割以上の人が在籍している会社で働きながら転職活動をおこなったと答えています。働きながら転職活動をおこなう主なメリット、デメリットはこちらです。
メリット | デメリット |
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やはりなんと言っても1番のメリットは、経済的な安定を得たまま転職活動ができるということでしょう。定期的な収入を得ながら転職活動をおこなえば、経済的な理由のために焦って転職先を決める必要がありません。
しかし働きながら転職活動をおこなうということは、想像以上に大変なことです。まず働いていると、面接日の調整や事前準備などの時間が取りにくいという問題があります。さらにただでさえ忙しい現所属先での通常業務に加えて面接などが重なるため、精神的なストレスが倍増してしまうことが予想されます。
退職後に転職活動するメリットとデメリット
同調査では4割の人がいったん会社を辞めてから転職活動をおこなっているということになり、こちらの数字も少ないとは言えません。では退職後に転職活動をするメリットとデメリットもあわせて見ていきましょう。
メリット | デメリット |
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退職してから転職活動をおこなえば、事前準備にもしっかりと時間がかけられ、転職活動に精神を集中できます。平日におこなわれることもある面談の日程などの調整も心配ありません。また、内定が出ればすぐに入社が可能というのは、急いで人材を探している企業にとって大きなメリットです。
しかし退職後の転職活動の最大で致命的なデメリットが、経済的な不安定さです。転職がどの程度の期間で決まるかは誰にもわかりません。転職活動に専念できるだけの生活費を準備しておかなければなりませんが、長引けば貯金も底を尽きるかもしれません。貯金がなくなれば焦ってしまい、条件を妥協したり不本意な転職先に決めなければならないという事態も起こり得ます。
在職中の活動がおすすめの理由
転職活動をするときは、在職して働きながら活動をする方がおすすめです。在職中の転職活動のメリットである経済的な安定が最も大きな理由です。
安定した収入が途切れないのであれば、もし転職活動がうまくいかなくても転職活動を途中でやめたり、いったん休んだりすることもできます。また転職活動中に改めて現在働いている会社のよさを改めて知ることとなり、転職活動そのものを自主的に辞めることもあるでしょう。
会社を辞めることはいつでもできます。将来の足元を固めてから辞めても遅くはありません。またどの会社でも人材が不足しています。優秀な人材であればあるほど退職希望を伝えても慰留されることとなるでしょう。そんなとき次の転職先が決まっていれば、会社としても退職を受け入れざるを得ず、すんなりと手を離してくれることが考えられます。
このようにおすすめは在職中に働きながら転職活動をすることですが、人によって向き不向きがあります。上記のメリット、デメリットのバランスを見て在籍しながら転職活動をするか、退職してから転職活動に集中するかは慎重に検討しましょう。
転職活動中の保育園での立場はどうなる?
子供を保育園に預けている共働き家庭で転職活動を考えている場合、会社を辞めてしまうと保育園を退園しなければならなくなる可能性があります。保育園は両親が就労しているなど条件があるため、父母のどちらかが退職してしまった場合その資格を失ってしまうからです。
しかし認可保育園の場合、休職中の猶予期間というのが一般的に設けられています。ただし自治体によってこの猶予期間が1か月だったり3か月だったりと幅があるため、事前に必ず確認をしておきましょう。
また自治体の違い以外にも公立や私立、認可外保育園や認証保育園など、保育園によってルールが異なるため、事前の情報収集が大切です。
たとえ猶予期間があったとしても、その間に転職先が決まる保証はどこにもありません。保育園問題を回避するためにも、在籍中の転職活動をおすすめします。
エージェントに登録すべき?
初めて転職活動をするのであれば、まず転職エージェントに登録してみることをおすすめします。
初めての転職活動は、分からないことだらけです。自己分析や履歴書、職務経歴書の書き方、面接の対策などすべてを1人でやるには大変な作業です。そんなときに頼りになるのが、転職活動をプロの立場でサポートしてくれる転職エージェントです。
エージェントに登録するとどんな特典があるのか、メリットとデメリットを比べながら確認していきましょう。
エージェント登録のメリットとデメリット
転職エージェントに登録して転職活動をおこなうときの考えられるメリットとデメリットはこちらです。
メリット | デメリット |
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このようにメリットとデメリットを比べてみると、明らかにメリットのほうが多くなります。求職者にとって転職エージェントは登録しておいて損はないと言えるでしょう。
転職エージェントは仕事を探している人であれば無料で登録できます。また表に出ていない大手企業や外資系をはじめとした非公開案件を紹介してもらえたり、転職のプロに様々な相談ができたりと、メリットだらけです。
給与面や入社日など直接交渉しにくい内容も、エージェントを通せば代わりに交渉してくれて、自分自身の印象が悪くなることもありません。
ただし、転職エージェントにとって自分は商品であるということ忘れないでください。転職エージェントにとってありがたい人材、つまり高額な給与で早く転職が決まるような人でなければ、転職エージェントが力を入れてくれないこともあるでしょう。
またエージェントによって、得意な業界、業種、企業があるため偏った紹介をされることもあります。もしエージェントに登録するのであれば複数のエージェントに登録し、それぞれを比較しながら幅広く情報をキャッチし進めていくことをおすすめします。
自力で転職活動のメリットとデメリット
転職エージェントに登録せずとも、転職サイトや新聞の求人欄、ハローワークなどから直接応募することも転職活動の方法の1つです。
メリットとデメリットを比べてみましょう。
メリット | デメリット |
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転職エージェントを通した場合、採用する企業は紹介してくれたエージェントに手数料を払わなければなりません。そのため、手数料のかからない直接採用枠のほうが、同じ条件の応募者であれば採用される率が少し高まる可能性があるでしょう。
また受かりそうな案件を紹介したり、得意不得意のあるエージェントの紹介のよう縛りがなく、自由に好きな企業に応募できるところも直接応募のよいところです。
一方で、大企業や外資系の企業などの非公開案件を目にすることができないため、応募する選択肢が狭まってしまう可能性は高くなってしまいます。特に大手企業であれば、エージェントからの紹介というお墨付きがあったほうが、書類などの通過率は高くなるでしょう。その点においても一般応募は少し不利になることがあります。
同時進行で進めるのがコツ
エージェントを活用して転職活動をうまく進めるコツは、まず複数のエージェントに登録しプロのアドバイスを受けながら情報を収集することです。しかしエージェントに頼りっきりになるのではなく自分自身も常に目を光らせてさまざまな情報をキャッチしたり、直接応募のチャンスも逃さないようにアンテナを張り巡らせておきましょう。
両方を同時進行で進め、うまく行ったほうに進むという「いいとこ取り」がコツです。転職活動において、縛りはありません。誰に遠慮をすることもなく要領よく自分にとって1番有利になるように、損をしないように進めていくことが大切なポイントです。
まとめ
今回の記事のポイントをまとめて振り返ってみましょう。
- 転職準備は、自分のキャリアの棚卸しから
- 履歴書、職務経歴書の両方が必要
- 特に職務経歴書は書類選考に大事
- 転職活動は、事前準備、情報収集、応募、内定/ 退職の4ステップ
- 転職活動期間は3か月から半年くらいが平均値
- 見当違いな応募やキャリアに相応しくない条件提示は転職活動を長引かせる
- 中途採用では資格よりも実務経験が優先される
- 企業が中途採用で欲しているのは即戦力
- これまでのスキルや経験をアピールすることが重要
- 未経験の業界、業種に転職するのであれば、資格が助けになることも
- 転職活動は会社に在籍しながらおこなうほうが、メリットが多い
- 安定した収入源を確保しながらの転職活動は、納得がいくまで活動を続けられる
- 退職してからの転職活動は、焦って転職先を決めてしまうことになりかねない
- 転職活動のために退職してしまうと、保育園を退園しなければならいこともある
- 保育園には休職中の猶予期間があるが、自治体や保育園によって期間が異なる
- 転職エージェントへの登録は求職者にとってのメリットが多い
- 転職エージェントにとって自分は商品であることを忘れない
- 転職活動をするならば、複数のエージェントへの登録がおすすめ
- 転職エージェントにも得意、不得意の分野がある
- 転職エージェントに頼りっぱなしにせず、自分自身でも情報収集を怠らない
- 複数の転職エージェントに登録しながら、直接応募も狙うのがコツ
- 自分に1番有利になるように、損をしないように進めるのがポイント
初めての転職活動は何から手をつけてよいのか、検討がつかないことも多いかもしれません。もし転職を考え始めたのであれば、まずは転職エージェントに登録してみることをおすすめします。自己分析や職務経歴書の作成など事前準備からプロのアドバイスをもらい、初めての転職活動でも不安なく、スムーズな転職成功へ導いてくれる力強いサポートとなることでしょう。
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