女性のキャリアビジョンは難しい?女性ならではのキャリアビジョンとは

女性は人生のイベントに左右されることが多いので、キャリアビジョンを描くことが難しいと思っている人が多いかもしれません。

 

しかし、ライフイベントを予測してキャリアビジョンを描くことはできるのです。むしろ、ライフイベントでさまざまなことがおこる女性の方がキャリアビジョンを自分で築くことが大事です。

 

なぜなら、何かが起こったときもキャリアビジョンが明確であるならばスムーズに方向転換やシフトチェンジができるからです。

 

本記事でキャリアビジョンの定義や考え方を網羅した後に、一緒に具体的にキャリアビジョンを作ってみようとおもいます。

 

女性ならではの悩みについても一緒に考えて、克服しましょう。

 

「キャリアビジョン」とは?

実は「キャリアビジョン」という言葉には定義があるわけではありません。

 

しかし、あなたが今の仕事を続けたいと考えているのであれば、持っておくべき「仕事の上で自分がなりたい理想象」が「キャリアビジョン」といえます。

 

学校を卒業してがむしゃらに頑張っていたころに比べると、今は仕事にも環境にも慣れてきているころです。そのようなときほど、ふと立ち止まり、これから自分が仕事でどうしていきたいかということを考えることがとても重要です。

 

男性と女性ではキャリアビジョンの描き方が異なります。

 

女性のほうがライフイベントの影響を受けやすいからです。そのため、キャリアビジョンの描き方が複雑になるのです。

 

本記事ではなかなか取り上げられにくい女性のキャリアビジョンの描き方について考えていきたいと思います。

キャリアビジョンの考え方は自由

キャリアビジョンには決まったひとつの答えはありません。ですから、自由に想像することが大切です。

 

まずは、できるかどうかはおいておいて「将来自分が仕事の上でどのような自分になっていたいか、何をしていたいか」をざっくばらんに考えてみましょう。

 

すべての人が学生時代からキャリアビジョンを描き、そのビジョンに近づける理想的な職種や業界で仕事を見つけて着々と歩んでいるわけではないのです。むしろ、多くの人が厳しい就職活動の中で、理想を捨て現実を直視し、今の職を選んでいます。

 

そのため、仕事上で自分がどうなりたいかという将来の理想像を考え始めると、実は今の仕事とはまったく違う職種や業界が思い浮かぶかもしれません。

 

そうなった場合は、どこかのタイミングでキャリアチェンジをする選択肢をもつことを考えましょう。

 

逆に、自分の将来像が現職と繋がっている場合は、本業務の専門家になるための具体的な目標が必要となってくるでしょう。

 

キャリアビジョンを考えるということは、将来のことを考えるだけではなく過去の自分のキャリアや経験も合わせて、自分を見つめなおすよい機会となるはずです。

キャリアビジョンが必要な理由は?

キャリアビジョンはこれからのあなたが仕事をしていく上で、とても重要な指針です。キャリアビジョンが明確に描けているかどうかで、人生そのものの方向性も変わってくるかもしれません。

 

これまでは目の前の仕事に慣れること、成果を出すことに必死だったかもしれません。

 

しかし、キャリアビジョンをもつことにより長期的な視点で「なりたい自分」に近づくために必要なものが明確に見えてきます。そうなると自分の行動が決まってくるのです。それにより効率的にキャリアを積み上げていくことが可能となるのです。

「ライフプラン」との違い

キャリアビジョンとよく混同されるのがライフプランです。ライフプランとキャリアビジョンは重なる部分があったり密接に関わり合ったりはしますが、異なります。

 

キャリアビジョンが仕事上での理想像に特化しているのに比べ、ライフプランは仕事も含めた人生全般の計画になります。

 

ライフプランとはたとえば結婚や出産、子供の人数、マイホームをもつ時期など仕事よりも私生活の割合のほうが大きく占めてくるでしょう。

具体的なキャリアビジョンを考えてみよう

キャリアビジョンの内容、キャリアビジョンを立てる必要性というのは理解できたかと思います。では次に、キャリアビジョンの立てかたを具体的に考えていきましょう。

 

難しくはありません。項目を追いながら、一緒に進めていきましょう。

キャリアビジョンの描き方

キャリアビジョンの描き方はまずは3つのステップからはじめてみましょう。

 

【STEP1】

過去から現在までのキャリアを振り返り、仕事上で何を経験しどんな成果をあげてきたかをあげてみる

 

【STEP2】

今現在の自分自身を分析し、自分の強み、弱みを掘り下げてみる

 

【STEP3】

STEP1とSTEP2を踏まえ、将来の仕事上での自分の理想像を描いてみる

 

STEP1とSTEP2は過去を振り返り、自分を見つめなおすということになります。これはキャリアビジョンを描くうえで非常に大切なステップです。

 

しかし、STEP1とSTEP2が必ずしもSTEP3につながらなくても構いません。

 

スムーズに同じ方向性でキャリアを積み上げたい場合もあれば、過去と現在の自分のキャリアを完全に放棄してでも新しいことをやりたい、ということもあるでしょう。

 

どちらも正解ですので安心してください。ただ、これまでのキャリアを放棄する場合でも今までのキャリアや自己分析は非常に重要となってくることを忘れないでください。

必要な項目は5W1Hで

 

3つのステップで仕事上でなりたい自分の理想像を描けたら、その理想像をもっと具体的に考えてみましょう。

 

必要な項目を5W1Hであげてみることをおすすめします。具体的にはこのような形です。

 

  • What(何)

仕事において、あなたがやりたいこと、達成したいことは何ですか?

何になりたいですか?

 

  • When(いつ)

いつまでに達成したいですか?

 

  • Where(どこ)

あなたがやりたいこと、達成したいことはどこでやりますか?

 

  • Who(誰)

あなたがやりたいこと、達成したいことは誰と一緒にやりたいですか?

 

  • How(どのように)

あなたがやりたいこと、達成したいことはどのようにすれば実現できますか?

 

このように具体的な項目をクリアにしていくと、単なる理想だけでなくキャリアビジョンがより現実的なものとなります。また、キャリアビジョンから具体的なキャリアプランとして仕上がっていきます。これにより、目標を達成するまでに何をいつまでにどうすべきか、ということが明確になってきます。

 

どのくらい先まで考えればOK?

前項でのWhen(いつ)の内容にもよりますが、5年後くらいまでのキャリアビジョンがひとつの基準となるでしょう。

 

もう少し短めの3年、さらに10年先まで考えることもありますが、5年先くらいまでのキャリアビジョンおよびキャリアプランは具体的に明確に持っておくべきでしょう。

 

3年は5年のキャリアビジョンを達成するための1つの通過地点として考えておきましょう。

 

テンプレートシートを使ってみよう

キャリアビジョンを考えるときにいきなりゼロから作るのは大変です。そこで、テンプレートシートを使う方法を提案します。テンプレートをつかうことでより簡単に描くことができるかもしれません。

 

いろいろな人がさまざまな目的でキャリアビジョンを作成するテンプレートを作っており、フリーで公開しております。その中から、自分に合いそうなものをピックアップして活用してみましょう。

 

同じ様式でも自分用に少しアレンジをすることで自分らしいキャリアビジョンを作ることができるでしょう。

 

女性ならではのキャリアビジョンの悩みとは

上記でも説明しましたが男性よりも女性のほうがキャリアビジョンを作るときに悩みます。なぜなら、ライフイベントの影響が非常に大きいからです。

 

結婚し妊娠すると身体への影響は大きく業務負担を減らさないといけなくなる場合もあります。出産後も育児など子供の成長にあわせて自分の時間を投資しなければいけないかもしれません。そのため、一般的に男性よりも大きな影響を受けるのです。

 

ここからは女性ならではのキャリアビジョンを描くときの難しさに焦点を当てて、掘り下げていきましょう。

一般職としてのキャリアビジョン

女性が就職したときに「一般職」として就職したということがよくあるかもしれません。

 

一般職と一言でいっても幅広いのですが、ほとんどの企業では営業事務であったり人事総務、経理のようなバックオフィスでのサポート的な立場の仕事が多いと思われます。

 

一般職のキャリアビジョンはなかなか描きづらいと考えるかもしれません。総合職、営業系の仕事と違い、社内でどんどん昇進しキャリアを積み上げ、管理職になっていくというイメージが湧きにくいことが1つの理由です。

 

しかし、一般職でも経理、人事のような専門職であれば、経験とキャリアを積み重ねてステップアップすることが可能です。それを活かして転職もできるでしょう。会社に所属せずにフリーとして活躍することができる可能性もあるかもしれません。

 

総合職よりも残業や転勤が少ないことから、結婚して子供ができてからも融通がききやすく続けやすいこともメリットです。

 

仕事のやりがいだけではなく、ライフプランによる仕事に費やせる時間の変動なども頭に入れて考えましょう。

総合職としてのキャリアビジョン

総合職でのキャリアビジョンを立てる場合は、自分のライフプランとどちらを優先にするかを最初に考えることをおすすめします。

 

女性でも男性と同様に総合職で入社をし、残業や転勤なども気にせずにバリバリと仕事をやってきた人、そしてこれからも続けていきたいという人もいるでしょう。

 

そのような人にとって、キャリアビジョンを描くことは人生の最も重要な計画を立てると言いっていいでしょう。

 

現場で経験やキャリアを積み上げて、将来的にはマネージメントのポジションにつきたいと考えるかもしれません。もしくは、ずっとこのまま現場に近い立場で働きたいと考えるかもしれません。これまでとはまったく違う職種や業界に飛び込みたいと考えることもあるでしょう。

 

しかし、いくらキャリアビジョンを描いていても、結婚や出産で途中で断念せざるをえなくなる可能性もあります。

 

キャリアを優先させるのであれば、このまま仕事第一で考えること貫く必要があるかもしれません。ですから、今後ライフプランを優先させたいという希望がでてきたのであればシフトチェンジを視野に入れて考えなければならないことを想定しておきましょう。

 

残業や転勤がつきまとう総合職と、結婚、出産、子育てはなかなか両立しづらいのが現実です。現在の会社の子育て支援制度なども、しっかり確認したうえでキャリアビジョンを描きましょう。

専門職としてのキャリアビジョン

手に職のある専門職の人のキャリアビジョンは、会社に頼らなくても生きていく術があるので、自由度がより高くなるでしょう。

 

もちろん会社という組織に所属しながら安定して地位を築き上げる方法もあります。大きな後ろ盾があることは安心感がありますし、出産などで一時的に第一線から退いたとしても、安定した給与が保証されます。

 

しかし、女性であればライフプランを充実させるためや、やむに已まれぬ事情のために、会社に所属するということが厳しくなってしまうことがあるかもしれません。

 

専門的な知識や経験、技術があれば独立してフリーで仕事をしていくことも視野に入れておいてもよいかもしれません。

ライフプランとの兼ね合い

キャリアビジョンを考えるときに困るのが、ライフプランとの兼ね合いをどうするかということです。

 

とくに日本ではいまだに女性のほうが男性よりもライフプランによる影響を受けやすい立場にあると言えます。

 

人生の大きなイベントによって、女性のキャリアビジョンがどのように変化する可能性があるのでしょうか。また、それを踏まえてどのようにキャリアビジョンを考えておけばよいのでしょうか。それを把握するために具体例をあげて説明しておこうと思います。

 

結婚

いま結婚をしていないからといって今後も結婚しないとは限りません。ですから、結婚のこともキャリアビジョンに組み入れる心構えは必要です。

 

結婚は仕事に大きい影響をおよぼさないと考えているかもしれません。

 

しかし、現実は違います。結婚する相手によっては、仕事はほどほどにして家庭に入ってほしい人と考える人もいます。そうなれば仕事の量を減らす方向を検討する必要があります。

 

逆に、奥さんにもバリバリ働いてもらいダブルインカムを目指して欲しい人もいます。そうなれば、もっと仕事を増やすためにキャリアビジョンを変更しなければいけないかもしれません。

 

自分のキャリアビジョンを優先したいのであれば結婚する前に具体的なキャリアビジョンを形成しておくことが重要です。なぜなら、結婚をする相手に自分の価値観を伝える指標となるからです。

 

そのキャリアビジョンに共感してくれるパートナーを選ぶことで幸せな結婚を実現する可能性が高まります。

 

逆に、キャリアビジョンを変更したくないのに自分の価値観を理解してくれないパートナーを選んでしまうと後悔することになるということを覚えておきましょう。

 

とはいえ、旦那さんの仕事の特性として異動や転勤が多い職種だったりすると、いくらキャリアビジョンを尊重してもらったとしても、断念せざるを得ないことがでてきます。これは仕事を持っている多くの女性がぶつかる壁のひとつです。

 

そのようなことを踏まえ、結婚しても転勤してもどんな場所でも使える専門的な知識や経験などをもつことを、キャリアビジョンの中に加えておくことをおすすめします。

 

出産、子育て

結婚よりも女性の人生に大きな影響を与えるのは出産や子育てにまつわることです。

 

よく言われることですが、仕事の代わりはいても、母親の代わりはいません。

 

結婚をしたら出産をして子育てをしたいと考えているのであれば、ある一定の期間は第一線からは退き、仕事以外の人生のほうを優先させることを想定しておきましょう。

 

仕事も子育ても両方充実させることは、なかなか難しいのが現実です。どちらも頑張ろうとすると必ずどちらかにしわ寄せがきて、どちらかに負担がかかってしまいます。

キャリアビジョンに迷ったら、エージェントに相談してみよう

キャリアビジョンを立ててみたものの、よく分からなくなってしまったり迷ってしまったら、プロのカウンセラーに相談してみてください。

 

自分だけで抱え込まずに、第三者的な人に相談すると答えが見つかることもあります。カウンセラーはさまざまな案件を経験しているため自分だけでは思いつかないような考え方を持っている場合もあります。

転職エージェントに相談してみる

キャリアビジョンを相談するのに適任なのは、転職エージェントです。

 

自分で一度はキャリアビジョンを立ててみて、それをもとに相談してみましょう。やりたいことがあったとしたら、その職種や業界の状況、キャリアチェンジの難しさなど確かな情報をゲットできるはずです。

 

過去のキャリアや現在の強みを活かし、将来のキャリアビジョンにぴったりの転職先を紹介してくれるかもしれません。

 

転職エージェントに相談したからと言って必ず転職しなければならないというわけではないので、気軽に相談してみましょう。

無謀なキャリアビジョンで人生を壊さないように

キャリアビジョンを描いているうちに転職をしたほうがよいと考えたとしても、すぐに会社を辞めてしまうのはちょっと待ってください。

 

あなたのキャリアビジョンは転職をしなくても、今の会社でも実現できるかもしれません。転職して何もかもを一から築き上げるよりも、会社を変えないで頑張ったほうが近道となる可能性もあります。

 

さらに、業界や職種によっては需要が少なかったり、人材があまっていたりと転職そのものが難しい、将来性があまりないというようなこともあり得ます。

 

無謀な転職はあなたの人生を崩壊させてしまいます。

 

大きな変化を起こす前に転職エージェントに相談してみましょう。転職エージェントはプロのカウンセラーです。そのため、感情抜きに厳しい現実も包み隠さず、事実をきちんと伝えてくれるでしょう。

 

もしくは、将来的に転職をするとしても今ではなく、もう少し今の会社でキャリアを積んでからのほうがいいということもあるかもしれません。

 

あなたの現状と将来を加味して転職エージェントは最適なアドバイスをしてくれます。ですからキャリアビジョンを描いたら、一度転職エージェントに相談してみることをおススメします。

 

自分一人では見えなかったものが見えたり、知り得なかった情報が得られたりする可能性が高いです。

 

転職の面接時での答え方

転職時の面接でも「キャリアビジョン」は最も多く質問される質問の1つです。

 

いくらキャリアビジョンに描いていたとしても、「数年働いて独立して起業したい」というような答えは採用する会社にとって喜ばしいものではありません。

 

本気で就職したいと考えているのであればその会社に長期間就労することを前提としたキャリアプランを、転職の面接前に準備する必要があります。

 

会社が人を採用するときは会社側もその人を一時的に雇用するわけではなく、ある程度の将来像を描きながら採用するものでしょう。キャリアビジョンが大幅にずれていると採用されない可能性があります。

 

しかし、自分のキャリアビジョンと合わないのに採用されてしまうほうが不幸です。

 

嘘偽りなくその会社で築き上げたいキャリアビジョンと、会社側のあなたに対するキャリアビジョンがフィットしている会社を選び、就職することを心がけましょう。

まとめ

  • キャリアビジョンの明確な定義はないが「仕事の上で自分がこうなりたい理想象」であるといえる
  • キャリアビジョンの考え方は「将来自分が仕事の上でどのような自分になっていたいか、何をしていたいか」を考えるということ
  • キャリアビジョンは仕事をしていく上で、とても重要な指針となる
  • キャリアビジョンの描き方はキャリアにおいての「過去の自分」「現在の自分」「将来の理想像」の3ステップで考える
  • 将来の理想像に必要な項目は5W1Hで考えれば、より具体的で明確になる
  • キャリアビジョンは一般的には5年後くらいまでを想定しておけばよい
  • 女性はライフイベントを想定しキャリアビジョンを作ろう
  • 一般職のキャリアビジョンは専門的なスキルを身に付けておくかどうかが重要。結婚や子育てがあっても比較的続けやすい
  • 総合職は自分のライフプランとキャリアビジョンのどちらを優先させるかを最初に決めておく必要がある
  • 手に職のある専門職であれば、会社に所属してもフリーとしてでも働くことができるのでキャリアビジョンの自由度が高い
  • 結婚は相手が自分のキャリアビジョンを理解してくれるか、また旦那さんの仕事の都合で転勤などがある場合どうするか、という想定が必要
  • 出産や子育てでは一時的に仕事をセーブしなければならない期間が出てくる。仕事と子育てを両方満足にすることは難しい
  • キャリアビジョンに迷いがあるのであれば、転職エージェントのプロのカウンセラーに相談してみよう
  • キャリアビジョンで転職を考えたとしてもすぐに会社を辞めてはいけない。現状維持で実現できる可能性もあるかもしれない
  • 転職でキャリアビジョンを問われることが多いので、その会社で長期間就労するという前提でのキャリアビジョンを作ってみよう
  • 自分と会社のキャリアビジョンがフィットする会社に就職するようにしよう

 

これまで見てきたように、女性だからキャリアビジョンを描くのは難しいということはまったくありません。むしろ想定される人生のイベントを予測しながら、キャリアビジョンをきちんと描いていたほうが、スムーズにキャリアを築いていけるのです。女性だからこそむしろキャリアプランを描くことが重要なのです。