キャリアデザインがこれからのビジネスマンに必須な理由

「キャリアデザイン」という言葉をきいたことはありませんか?

このキャリアデザインという考え方は、現状同じ仕事を続けていくうえでも、転職をしてスキルップを目指すうえでも重要になります。

なぜなら、キャリアデザインは、なりたい自分になるための地図のようなものだからです。

今回は、キャリアデザインがなぜビジネスマンに必要なのかをご紹介します。

キャリアデザインとは何か

キャリアデザインとはその名のとおりりキャリアをデザインするということです。

つまり自分の仕事人生を構想したり設計したりして、なりたい自分と現状、そして取り組むべきプロセスを具体的にデザインすることです。

このキャリアデザインを考えるときに必要なのは、仕事への思いやビジョンだけではありません。

自分のライフプランや経験やスキル、性格、労働市場の状況なども踏まえ組み立てる必要があります。

キャリアデザインは、、実現可能な未来の目標設定をおこない、そこに対し具体的な道筋をたてて実行していく夢に向かう地図のようなものです。

キャリアデザインのニーズが高まった背景

1990年代まで一般的だった日本の終身雇用や年功序列型の企業社会が現状も継続していけたならば、キャリアデザインという考え方はそれほど重要ではなかったかもしれません。

会社に長くいればキャリアは自然と積み重なり、転職を考える必要もなくキャリアアップが可能だったからです。

しかし終身雇用は崩れ、一社で定年まで勤めるというのは現在の20代・30代にとって非現実的となっています。

また会社側としても長く会社にいた人材だからと必ずしもキャリアップさせるとは限りません。

個人を評価するときに能力や意欲に重きを置く会社が増えていますし、年齢を重ねたからと役職がつかないケースもあります。

さらに現状は、女性の社会進出、男性の育児参加など、社会のあり方や働き方が多様化へ向かっています。

時短での勤務やフリーランスでの活動企業の副業解禁など、10年前とは状況がかなり変わりしました。

そこで登場するのがキャリアデザインなのです。

キャリアデザインはあくまで主体的におこなう

キャリアデザインは自分がどうなりたいか、家族を含めた生活が今後どうなっていくのかというのを考慮しながら主体的に組み立てる必要があります。

「勤続10年もしたらこういう役職について年収もこれぐらいになっているだろう」というぼんやりとした希望はキャリアデザインではありません。

単なる予測に過ぎず 、自分の目標設定ではありません。

キャリアデザインは自らが理想とするゴールを設定し、それに向かってどう進むかというのを描いていく作業です。

会社に合わせるのではなく、理想の人生を実現するために「自分や家族とどのように生きていくか」という考え方が大切です。

キャリアデザインシートの作り方

キャリアデザインをおこなうには、キャリアデザインシートやキャリアプランシートを利用します。

キャリアプランはキャリアデザインと、ほぼ同義です。

キャリアデザインシートに明確なフォーマットはなく、自分に合ったものを利用して問題ありません。

大切なのは自分で考え、設定した目標に向かって日々過ごしていけるかということです。

時系列にこれまでのキャリアを振り返る

キャリアデザインを作成するとき、まずこれまでのキャリアの振り返りをおこないましょう。

たとえば、職務経歴書に記載するような内容を箇条書きでメモに書き出していきます。

「実績や職務内容、スキル」はもちろん、「嫌だったこと、ストレスに感じたこと、楽しかったこと」など感情的な部分もどんどん書いてOKです。

過去を書き出すというのは自分と向き合う作業になります。

これをおこなうことで「自分がどうなりたいのか、どうなりたくないのか」「何をしたいのか、何をしたくないのか」「大切なもの、捨ててもいいもの」を認識することができるようになるはずです。

1年後、3年後、5年後…未来の目標を設定する

次に具体的な目標設定をおこないます。

将来の明確なゴールが既にある人はそれに向けて逆算した目標設定を短期間で区切っていくことになります。

たとえば50代で年収はいくら、役職は〇〇といった目標があれば、それに向かって1年後・3年後・5年後・10年後…どのような目標を組めばいいか具体的に見えてきます。

特にそういった目標がない場合は短期的な目標設定を積み重ねていくやり方もあります。

例えば5年後に今より年収入を50万円増やすとか、3年後にマネージャーになるといった目標でも構いません。

それを30年後まで重ね、最終的にどのようなキャリアデザインシートになるかを見てみましょう。

途中でこれではダメだとか、これまでは意識していなかった理想とする生き方のギャップに気づくこともあるかもしれません。

その中でまた新たな目標設定を、設ければよいのです。

目標達成するために必要な活動やスキルを洗い出す

目標を設定した後は達成するために必要なことを洗い出していきます。

人脈を作る、資格を取る、技能を身につける、営業成績でトップを取る、人材の育成に携わる、企業経営に携わる、副業に取り組む、セミナーなどに積極的に参加するなど、思いついたことをどんどん書いていきましょう。

具体的な内容であればあるほど目標達成の可能性が高まります。

たとえばビジネス書を読むを「月3冊以上ビジネス書を読む」という風に具体的な数字や取り組みを入れることで実現性が高まります。

仕事以外のライフプランも洗い出す

人生は仕事だけしていればよいわけではありません。

家庭や、趣味、生きがいなども重要な要素です。

理想とする人生のライフプランも時系列で書き出してみましょう

たとえば、結婚、出産、育児、自宅の購入、大学入学、退職、老後など、家庭の状況によっては金銭的な面大きく変動があるタイミングもあります。

キャリアデザインシートを完成させるためには、そういったライフプランを無視することはできません。

どんなに理想が高く緻密なデザインシートを作り上げたとしても、仕事以外が考慮されていないと実際には、現実不能な未来が訪れてしまいかねません。

仕事以外での自分にとっての大切なことを知るるためにも、ライフプランをしっかり洗い出しましょう。

キャリアデザインシートの例

キャリアデザインシートとして有名なのは、現在メジャーリーグで活躍する大谷翔平選手が花巻東高校野球部在籍時代に書いたフォーマットです。

ゴールとそれを達成するための要素が分かりやすく可視化されています。

体づくり コントロール キレ
メンタル ドラ1 8球団 スピード160km
人間性 変化球

表の中心にあるのがゴールです。

大谷翔平選手はドラ1指名をプロ野球8球団から受けることを目標にして、そのために必要なことを囲むように8つ書いています。

次にその8つを達成するために必要なことを、また表にして書いていきます。

軸で回る 下肢の強化 体重増加
体幹強化 スピード160km 肩周りの強化
可動域 ライナーキャッチボール ピッチングを増やす

このように最終的な目標を達成するためには、さまざまな要素をクリアしなければなりません。

例えばスピード160 kmを達成するために体幹強化という要素がありますが、体幹を強化するための要素というのもまた別で存在するわけです。

大谷翔平選手は3年間でこのシートを16枚書いたということです。

彼はこのデザインシートを目標達成シートと呼んでいます。

これは一例で、キャリアデザインシートのフォーマットには特に決まりがありません。

この形でなくても「時系列のほうが書きやすい」「いきなりこんなに細かくは作れない」という方もいるでしょう。

まずは自分が書きやすそうだなと思う方式のキャリアデザインシートを作ってみましょう。

目的は、完璧なキャリアデザインシートを作ることではなく、自身のキャリアデザインを可視化することです。

可視化することでさまざまな気づきも生まれるかもしれません。

やりたいことが特に見つからない場合

キャリアデザインというと意識の高い理想をもたなければいけないように思ってしまいませんか?

本音では「別に仕事に目標がない」「生きていける分稼げれば不満はない」「業務と給料のバランスが取れていれば文句ない」という方も多いはずです。

そういう場合は先にライフプランから書き出していくのがおすすめです。

どういう生活をしたいかでもよい

たとえば「3年後には赤ちゃんが欲しい」とか「こんなマイホームがほしい」といった、自分の将来の理想でも問題ありません。

車の買い替えやマイホームの購入はもちろん、海外旅行で行きたい場所、 老後に移住したい場所でもよいでしょう。

大事なのは、自分の人生で何をしたいかということです。

それを実現するために、仕事でやるべきことが出てくるはずです。

今のままの生活をしていたら駄目で転職しなければならないと気づくかもしれないし、逆にしたいことを諦めようと思うかもしれません。

「どうなりたいか」という未来に向けた取り組みが明確になるのは、働く上でのモチベーションUPに繋がります。

たとえば家族と過ごす時間を長くするのが最大の目標という場合、会社都合での転勤がある企業で長く勤めることは目標達成の妨げになります。

ライフプランを書き出すことが、結果的にキャリアデザインをすることにもつながるのです。

企業側と自分のキャリアデザインをリンクさせることが重要

いくら自分のキャリアデザインをしても、会社と合わなければ実現できないこともあります。

だからこそ、就職活動や転職活動中にキャリアデザインをおこない、ミスマッチのない企業に入社することが大切です。

もうひとつ重要なのが、時代や会社のおかれる状況に合わせて企業が必要とする人材が変わることを知っておく必要があります。つまり、理想の会社を選んだとしても、タイミングや時代の流れに合せて、転職や部署異動など決断を迫られることも可能性があるのです。。

ここでは、企業の移り変わりにあわせて必要とされる人材はどんな人なのかを説明していきます。

創業期に求める人材

企業が立ち上げたばかりの創業期に求める人材は、 創業者への共感や熱意、突破力、個人プレーに秀でている人材です。

0の状態から 新しいことをうみ出すには、かなり人と違うパーソナリティーやアイデア、モチベーションなどの熱量が求められます。

スタートアップ企業を立ち上げて軌道に乗ったら売却や退職をするCEOが多いのはこれが理由です。

長く企業の組織の一員として活躍するよりも、アイデアや革新性を形にすることに生き甲斐を感じている人が多い状態です。

成長期に求める人材

組織として基礎ができた成長期に求める人材は、マネジメントができる人材です。

これまで少人数で運営していた組織が、数十人、数百人規模に一気に拡大し、オフィスも広くなったり拠点も増えたりします。

創業期には個人の能力で事業を推進していましたが、成長期以降は全てがチームプレーになります。

成長期の会社でははマネジメントできる人材が圧倒的に不足しているため、社内のメンバーのマネジメント力をつけさせる教育が必要になるのに加え、外部からマネジメント経験者を積極的に集める必要もあります。

成熟期に求める人材

成長率は落ちるものの、 企業が安定して業績を上げ続ける成熟期に求める人材は、協調性があり業務遂行能力が高い人材です。

大手や中規模の創業から10年以上経つ企業を継続していける底力や継続力のある人材が求められるでしょう。

変革期に求める人材

変革期はこれまで安定した業績を上げた企業が、業績の悪化や社会の変化などにより、大きな変換を迫られる時期です。

変革期には変化に柔軟に対応でき、既存の企業風土にも順応できる、バランス感覚に優れた人材が必要とされます。

また必要ないものを排除したり新規事業を立ち上げるなど、大胆さも重要な要素になります。

自己分析をして自分がどのタイプの人材なのかを見極める

このように単に会社と言っても、タイミングによって必要な人材、活躍できる人材が異なります。

たとえば、キャリアデザインをした上でマネジメントの経験を積みたいと考えている方は、スタートアップから数年が経過して組織拡大を考えているような企業に入社するのがひとつの答えといえます。

また、とにかく安定した仕事に就き日々安定した毎日を送りたいという方は、成熟期の企業が向いているということになります。

ときには転職したり、組織に合わせて自分を変えなければならない

創業期に入った人材は会社の立ち上げに貢献したため、社内で大きな力をもつのは自然に思えます。

しかし、成長期に入って同じ振る舞いをしていると、 逆に企業の成長を阻害する存在となりかねません。

また成熟期の会社に長いことを在籍していた社員でも、情勢の変化により変革期を乗り越えなければならないこともあります。

つまり、現在の会社の状況が自分のキャリアデザインにマッチングしているかを考える必要があります

単に企業に合わせて自分を変えているだけだと、目標がないので最終的にキャリアデザインは崩れてしまうでしょう。

また、あくまで自分のキャリアデザインを主体的に運用し続けるのであれば、転職や独立という選択肢も出てきます。

自分を変えるか、理想を実現するために環境を変えるか、キャリアデザインは重要な役目を果たしています。

まとめ

今回の記事ではキャリアデザインとは何か、なぜ必要かを説明してきました。

  • キャリアデザインは主体的に自分の未来を描く
  • キャリアデザインで「なりたい自分」や目標を設定しよう
  • キャリアデザインは自分の大切なものに気づくきっかけになる
  • キャリアデザインは長期と短期の目標を具体的に設定する
  • キャリアデザインでは仕事以外の要素も重要
  • キャリアデザインを企業とマッチングさせる

キャリアデザインによって、企業に在籍中の方はもちろん転職活動中の人も、より具体的に自分の未来に対する道筋を立てることができます。

毎日をモチベーション高く過ごすためには目標設定が重要です。

「このままでいいのだろうか」と日々のマンネリに苦しんでいる人は、ぜひキャリアデザインをしてみていかがでしょうか。