転職理由はなぜ重要?面接を成功させる理由の例文、伝えるポイントを解説

戦後最大の景気拡大期を迎えている中、企業の旺盛な採用意欲と少子高齢化の進展に伴う人手不足が強まり、近年では転職市場が活況を呈しています。そんな中、転職する際の理由について悩み、なかなか内定を獲得することができない人がいることも事実です。

この記事では転職理由をテーマに取り上げ、面接の際に必ず聞かれる転職理由についてその重要性やランキング、本音で転職理由を話しても良いかなどいろいろな角度から分析します。転職理由で悩んでいる方は参考にしてください。

企業が転職理由を重要とする理由

転職市場が拡大する一方で、企業側も採用基準を厳格化しそれに合致した人を採用しようと躍起になっています。なかでも転職理由に関しては、面接時に重視する項目として求職者の選別を行っています。ここでは企業が転職理由を重要とする理由をふたつ説明します。

転職を検討している人や転職活動中の人、面接での転職理由に悩み、なかなか面接を突破できない人は自身の理由と照らし合せて参考にしてください。

採用後すぐに辞めないかを検討するため

一点目は、早期退職のリスクがないかを確認するため同じ理由で退職してしまわないかを確認するためです。採用しても早期で退職されると企業にとっても経費や時間の損失につながるため、同じ理由で退職するリスクがないかを確認しています。

対策としては、転職理由をネガティブなものとせず、前職ではこのような不満があったが転職後はそれを乗り越えて会社に貢献できる人材になるなど、不満を伝えた中でも転職後はこうなりたいという未来図を示し、企業に入社したいという意欲をアピールすると良いでしょう。

人間性を知るため

二点目は、求職者の人柄を知る手がかりとなるために行っています。企業はスキルや能力はもちろん、その人がどのような考えで転職を考え、なぜ自社に応募してきたかを分析し、一緒に働けるかや社風に合う人かどうかを確認しています。

退職する理由の上位には必ず人間関係があります。企業側もそれを重視し面接時の転職理由を確認することで、その人の考え方や重視する項目が何かを探っています。そのうえで一緒に働く仲間としてどうなのかを判断しているといえます。

このように転職時の面接において、転職理由は重視される傾向にあります。どのような転職理由にして内定を勝ち取るかを次の項目で説明しますので、転職理由や面接で悩んでいる人は参考にしてください。

成功する転職理由の例や例文


近年は企業が転職理由を重視し、その理由として人間性や社風に合うかどうかなどの適性を見ている点を説明しましたが、どのような転職理由にすれば成功し内定を勝ち取れるかをここでは説明してきます。

これまでのキャリアや経歴、考え方などは人それぞれですが成功するためには一度それらをリセットし、新たな気持ちで取り組むことが大切です。面接で成功するためにどのような転職理由を説明すれば良いかを解説していきますので、参考にしてください。

面接での転職理由例

たとえば、給料が低いことを理由とする転職理由は毎回上位にランクインします。しかしそれをストレートに伝えては、同じ理由で辞めてしまうと面接官に不信感を与えるだけです。また収入だけに焦点をあてて回答すると、給料が上がればどこでも良いと面接官に取られる可能性が高いです。

そこで、「給料が低いために成長や実績を上げたことを実感できないので、転職してこれまでの経験を活かしたい」と言い換えると、転職に対する真摯な姿勢や叶えたい項目を前向きに伝えることができるため、高評価につながります。

履歴書では「一身上の都合」一択

履歴書の転職理由には「一身上の都合」と記載することをおすすめします。一身上の都合とは、自身の身の上に起きた個人的な都合と言い換えることができます。

履歴書には一身上の都合と記載し、長く理由を書くのは避けた方が無難です。採用されると履歴書が記録として残るからです。

一身上の都合は、自己都合での退職の際は利用できますが、早期退職への応募や自社事業の不振に伴うリストラ、企業の倒産などの場合は会社都合となるため、一身上の都合ではなく「会社都合による退職」と記載する必要があるため、注意が必要です。

転職理由ランキング

転職したい理由は人それぞれですが、主なものとしては労務環境によるものや、収入に関するもの、やりがいやモチベーションに関するものが上位にきています。たとえば、労務環境では、残業が多く休日が少ないといった理由があります。

他にも収入に関しては、給料が少ないが上位にきており、景気拡大が続く中でもその恩恵を受けていると感じにくい実情が伺えます。最後にやりがいやモチベーションに関するものでは、ほかにやりたい仕事があるが上位にきています。

このように、ここでは転職サイトのdodaの情報を参照して転職理由のランキングについて解説していきますので、参考にしてください。

1位:やりたい仕事や業種がある

転職サイト「doda」の「転職理由ランキング2018 総合」によると、1位は前年に引き続き、「やりたい仕事や業種がある」で全体の約15%でした。これは現在の仕事や業種に関する不満の現れと捉えることができます。

たとえば、毎日単純作業やルーティンの決まった業務を繰り返すだけではスキルは身に付かず、収入もアップしません。何よりもやりがいを実感することができないのが大きいといえます。そんな状況を変えたいと転職市場へ参入する求職者が多いと分析することができます。

2位:会社の将来性に不安

転職理由の2位は「会社の将来性に不安がある」で約11%でした。現在では業績が好調な企業でも、不正や不祥事が問題になると、立ちどころに業績が悪化し、倒産寸前まで追い込まれることもインターネットが発達した現在では決して珍しいことではありません。

業績が悪化すれば、そこで働く従業員の収入も悪化して待遇が悪くなり、会社の将来性について不安に感じて転職を検討する人が増加する傾向にあります。そのため現在の企業では企業統治などのコンプライアンスが重視される傾向にあり、顧客や取引先だけではなく、自社の従業員も大切にすることが重要となっています。

3位:給与に対する不満

転職理由の3位に「給与に不満がある」で約10%でした。これは前年と比較しても増加しており、企業の好調な業績がなかなか従業員の給与に反映されない実態が浮彫になっています。

給与は人によってそれぞれですが、同僚たちとの会話の中でその話題となったとき、自身の評価が低く給与が少ないと感じる人が多いと分析できます。同じように学生時代の友人などとの会話の中でその話題となったとき、自身の給与が低いことに不満を持ち転職を決意する人が多いといえます。

4位:残業が多く休日が少ない

転職理由の4位が「残業が多く休日が少ない」で全体の約8%が回答しました。政府が推進する働き方改革を意識して、現在の労務環境に不満を持ち、景気が良く求人数の多いうちに転職したいと考える人が増えていると分析できます。

残業が多く休日が少ないと、自分の時間が持てなくなり、朝から晩まで仕事で休日は疲れて何もする気が起こらないという状態に陥ります。特に小さい子供がいる家庭では、家族との時間を共有する時間がなかなかもてないため、家庭不和となるケースもあるなど切実な問題といえます。

5位:スキルアップやキャリアアップのため

転職理由の5位が「専門知識や技術を習得したい」つまり、スキルアップやキャリアアップを図りたいで、全体の約5%が回答しています。これは1位のほかにやりたい仕事や業種があると重なりますが、毎日の仕事が単純でスキルが身に付かない仕事をしているときに感じる理由といえます。

インターネットの普及を背景に、現在では多種多様な仕事が存在し、中でもITエンジニアは人気の職種となっています。知識や経験がないと高給は望めませんが、年数を重ねてスキルアップすることにより、待遇が改善されていき、やりがいやモチベーションにつながっていくからです。

本音はダメ?転職理由のポイント


転職したい理由は人それぞれですが、果たして本音の理由を面接官に伝えていいのかどうかは誰しも考えることでしょう。特に多い理由としては、上司や同僚と合わないなどの人間関係や賃金が低いなどの収入に関する問題です。

他にも残業が多くて休日が少ない、サービス残業が多いといった労務関連の問題も本音の転職理由としては毎回上位に上がります。これをそのまま面接官に話しても、同じ理由で退職してしまうと捉えられ不採用となる可能性が高いです。

ではどうすればその本音を伝えず、別の転職理由に置き換えれば良いかをここでは考えていきます。項目ごとに説明していくので、これらの理由で悩んでいる方は参考にしてください。

転職理由はネガティブな本音は言い換える

転職理由の多くは、現職や前職に何らかの不満があってのネガティブなケースが多いです。それをそのまま伝えては不採用になるからといって、嘘偽りを伝えては仮に採用となっても試用期間で不採用となったり、信用されなくなるなど厳しい局面にさらされます。

ネガティブな本音を隠すには上手に言い換えることが大切です。たとえば人間関係の悪い場合の転職理由は、人間関係が悪かったことは認めつつも「今度は周囲と協力しながら仕事を進め、チームワークを重視した働き方がしたい」と言い換えることができます。

つまり、「周囲と意思疎通を図って働きたい」「周囲と気持ちよく働きたい」という言葉を織り交ぜ、面接官に真摯な姿勢で伝えれば、彼らも人間なのでその気持ちは伝わり、納得することでしょう。

前向きな転職をアピールする

転職時の面接においてネガティブな本音を伝えては、同じ理由で退職してしまう可能性があるため、マイナス評価となり不採用となる可能性が高いことをお伝えしました。ではどうすれば前向きな転職理由に変換してアピールできるかを説明します。

たとえば、残業が多く休日が少ない・サービス残業が多いという転職理由も毎回上位に上がります。この理由を前向きな理由として換言するには、「効率的に働いて成果を上げたい」「仕事とプライベートを分けてメリハリのある勤務がしたい」とすれば良いでしょう。

つまり、現職や前職において残業が多く休日が少ないことや、サービス残業が多いことは認めつつ、「努力や成果に見合うだけの評価が欲しい」「成果を正当に評価してくれる会社で働きたい」という言葉を織り交ぜて真摯な姿勢で面接官に伝えると良いでしょう。

嘘をつく必要はない

転職時の面接で、少しでも自身を良く見せたいと嘘をついてしまうケースも最近では増えてきています。面接時の嘘が判明すると最悪の場合内定の取り消しや、試用期間中での不採用、採用後も周囲から嘘をつく人物と厳しい目が向けられるため注意が必要です。

つまり面接で嘘をつく必要はないのです。ありのままの自身を出せば良いのですが、ネガティブな理由は避けた方が良いでしょう。これまでの経歴の中で自身が成功した話や失敗した話でもそこから何を学び、どんな教訓を得たのかを伝えると良いでしょう。

そのような経歴がない場合でも、今後自身はどのようなキャリアプランを描き、どうなっていきたいかを具体的に伝えましょう。これから取得したい資格やスキルなどを本気で身に着けたいと考えていることを真摯な姿勢で面接官に伝えると、プラスの材料となります。

面接対策には転職エージェント


転職理由を伝えるのは、これまで説明してきたようにいくつかのポイントがあり、それを間違えてしまうと不採用という結果になります。中には転職が初めてでどのように準備を進めたらよいか分からないと悩む人も多いことでしょう。

そこで面接対策に効果的な手段として、転職エージェントを使うことも選択肢に入れることをおすすめします。転職エージェントは求職者だけでなく、採用したい企業とも密接なパイプを持っていることが多く、欲しい人材やスキルを具体的に把握しているため、効果的なアドバイスが期待できます。

転職エージェントは求職者との面談を行った中で、履歴書や職務経歴書の添削から始まり、求職者の希望する条件と合致する企業の紹介をしてくれます。中でも心強いのが、アドバイザーによる具体的アドバイスです。模擬面接を通して改善点を指摘してくれたり、企業側の質問傾向を教えてくれたりと、短期間で成果を出せるようなサポートが魅力です。

また転職エージェントにはそれぞれ強みがあり、外資系やIT系、若年層、ハイクラス向けなどから、目的に合わせて選択できます。

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まとめ

ここまで説明してきたように、転職理由は人それぞれで一概に一括りにすることはできませんが、企業側も費用と時間をかけて採用活動を行っているため、入社後すぐに退職される事態は避けたいと考えているため、社風に合う人かを見極めることも含めて面接時に重視しています。

転職理由のランキングは大きな変動はありませんが、外的要因や内的要因などさまざまな理由がランクインしており、転職市場が活況を呈している一因となっています。その際、転職理由として本音を伝えるのは、企業側にマイナスのイメージを与えるため避けて、ポジティブな理由に変換すると良いでしょう。

転職エージェントは、転職に関するあらゆる事柄に精通しているため、困ったときは彼らを頼り、短期間での内定獲得を目指しましょう。

いずれにしても大切なことは、転職は生涯を左右する大事な局面であるため、これまでの自身と真摯に向き合ったうえで、自己分析を行い、転職理由を精査して面接に挑み、後悔のないようにすることをおすすめします。